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43歳 氷河期世代が県庁と政令指定都市の公務員試験に挑戦 何もかも無理でした

2022年3月15日

 

就職氷河期世代だけど公務員になるのは無理かな?そんな疑問をお持ちですか?政府の就職氷河期支援プログラムにより、氷河期世代の人でも令和2年から4年度の3年間は公務員試験を受験することができます。ですが採用は数名程度なのに対し何百人の応募があり非常に狭き門となっています。この記事では氷河期世代ど真ん中43歳の私が令和3年に公務員試験を受験した際に行った試験対策、実際の試験の様子をまとめた記事となっています。結果は不合格でしたが、実際に試験を受けて不合格になったからこそわかったこともありました。しておいたほうがいいと思う試験対策も書いています。これから公務員を目指す氷河期世代の方は読んでみてください。

 

 

43歳 氷河期世代が県庁と政令指定都市の公務員試験に挑戦 何もかも無理でした

 

43歳 就職氷河期世代の私が公務員試験にチャレンジしました。きっかけはふと目にした市民新聞で政府の方針により氷河期世代の人にも公務員への道が開けているのを知ったことでした。当時、生後2か月の三女を育児中で試験までは3カ月をきっていましたがチャンスを逃すまいと何の迷いもなく公務員試験に挑戦することにしました。しかし氷河期世代が公務員になるのは想像以上に困難であることを思い知ることになりました。

 

氷河期世代なら誰でも受けられる公務員試験

就職氷河期世代の人が公務員として採用されるには、人物が重視され、口述試験という面接が2回~3回はあります。そこでじっくりと「人となり」を見られます。採用へのハードルは高いですが、受験するのは年齢要件だけ満たせば性別、学歴、職歴、国籍(一定の条件あり)を問わず誰でも受験できます。年齢要件は

昭和 45 年 4 月 2 日から昭和 61 年 4 月 1 日までに生まれた方 」でした。

 

試験対策は何をすればいい?

公務員試験を受験しようと思って最初にぶつかったのが試験対策に何をすればいいかの情報が不足していることでした。大学生や新卒者向けの普通の公務員試験の情報はたくさんネットに溢れているのでのすが氷河期世代向けの公務員試験の情報がほんとうに少ないのです。

 

また、受験する自治体によっても試験内容が違います。ですから、自治体が出す受験案内をよく読んでそれに沿った試験対策を行います。具体的には筆記試験と面接対策をする必要があります。私は県庁と政令指定都市の一般事務職を受験しました。それぞれ、筆記試験と面接に分けて詳しくみていきたいと思います。

 

私は独学で勉強しましたが、公務員予備校を活用するという選択肢もあります。

公務員予備校をチェックしてみる

 

筆記試験対策

筆記試験を突破しないと面接すらしてもらえず(=人物を見てもらえない)門前払いになります。なのでまずは筆記試験を突破する必要があります。

 

筆記試験というと教養試験と専門試験かと思いますが、一般事務職への応募でしたので専門試験はありませんでした。なので専門職や技術職を受験される方は専門試験の対策もしてください。

 

重要なのは自治体の出す受験案内をよく読むことです。読まないで独自に勉強を進めてしまうと誤った方向性で勉強をしてしまうことに繋がります。受験する自治体の受験案内をよく読むことで正しい方向性で勉強をすすめることができます。詳しくは後述しますが、私が受験した県庁でしたらSPIに沿った勉強をするということになります。

 

勉強した期間は約3カ月弱、1日の勉強時間は2,3時間でした。(0歳児の子どもの育児中だったので、勉強時間は夜、子どもを寝かしつけてからでした)

 

県庁

私が受験した県庁の受験案内です。

 

43歳 氷河期世代が県庁と政令指定都市の公務員試験に挑戦 何もかも無理でした

 

筆記試験は黄色の枠で囲った部分になります。こちらの県では試験にSPIを採用していました。SPIというのは、リクルートマネジメントソリューションズが開発したテストで性格特性や知的能力を測定して応募者の人となりまた、どのような仕事に向いていてどのような組織になじみやすいかがわかります。言語分野と非言語分野が出題されます。詳しくはリクルートマネジメントソリューションズのホームページ 適正検査 SPIとは?をご覧ください。

 

 

受験案内にきっちりと上記のように「SPI」と書いてあるので受験対策としてはSPIの問題集をすることです。重要なのが時間を意識してとにかく問題を早く解く訓練をしておくことです。

 

試験では1問につき1分間もないくらい時間がないからです。私は時間の対策ができていなかったため本番の試験では時間が全然足りず焦りで普通に解けるはずの問題も解けないくらいパニックになってしまいました。なので時間を意識しながら問題を解くことがとても大切になります。

 

SPIの問題集はかなり多くの種類が出版されています。私は以下の1冊しかやりませんでしたが、やはり実際に試験を受けてみると出題範囲を網羅できていないと感じたので3冊くらい色々な問題集に取り組むほうがいいと思います。

 

43歳 氷河期世代が県庁と政令指定都市の公務員試験に挑戦 何もかも無理でした

 

SPI 直前テキスト&問題集

 

SPIの問題集の売れ筋を見てみる

 

問題集や参考書はメルカリでたくさん出品されています。一度しか目を通していない、パラパラと見ただけなど綺麗な状態の物も多くあり新品よりも格安です。新品にこだわりがない人はメルカリでゲットしてください。私はほとんどメルカリでゲットしました

 

政令指定都市

私が受験した政令指定都市の受験案内です。

 

43歳 氷河期世代が県庁と政令指定都市の公務員試験に挑戦 何もかも無理でした

 

こちらは県庁のようにSPIの記述はなく「基礎能力検査」と書いてあります。

 

基礎能力検査とは何ぞや?出題分野の単語も意味がわかりませんでした。

 

色々と調べた結果、

 

・言語的能力→文章理解(語句の意味、使い方、空欄補充や長文読解など)

・数理的能力→数的処理(数的推理、資料解釈)主に事務処理能力を問われる科目

・論理的思考力→判断推理

・英語知識→英語の長文読解や語彙力

 

といった感じでした。

 

それぞれの科目に対応した問題集がたくさん出ているのでそれらを購入して取り組みました。

 

問題集を目の前にして、圧倒的な量。

 

ここで大切なことがあります。それは闇雲に勉強するのではなく計画をたてて戦略的に勉強するということです。出題範囲が広いので効率的に勉強しないと試験範囲をカバーできないからです。

 

私の場合、試験本番までは3カ月をきっていました。焦りからとりあえずスタートしたのですが、問題集を解いていて自分の苦手な分野がわかってきました。文章理解はそんなに勉強しなくてもよさそうな感じだったので、数的処理と英語に重点を置いて勉強しました。また、過去10年間でよく出題されている分野の問題を解くようにしました。なので計画を立てて効率よく勉強することがとても重要になります。

 

問題集は色々出ています。数的推理や判断推理が苦手だったのですが、「畑中敦子さん」の著書はとてもわかりやすかったです。界隈では有名な方のようです。畑中敦子さんのYouTube動画講義もよく見て勉強しました。

公務員試験対策本をみてみる

 

自分の苦手な分野と過去によく出題される分野を中心に勉強したほうがいいんですね

 

過去10年間の出題傾向と問題の難易度は上の写真の新スーパー過去問に載っています。新スーパー過去問はボリュームがあって難解な問題も出題されていますが、まずは正答率の高い問題を落とさないように頑張りましょう。
ふっこ

 

新スーパー過去問シリーズの問題集を見てみる

 

受験案内をみると問題数が書いていませんね?

 

受験案内課に問い合わせした結果「受験案内で書いていること以外は教えることはできません」と問題数は非公表でした。
ふっこ

 

そんなとき下記の表を目にしました。

 

 

画像参照:株式会社 日本経営協会総合研究所 ホームページより

 

こちらは株式会社日本経営総合研究所が開発したSCOA(スコア)という適正検査で基礎能力や事務能力などといった知的側面から性格や意欲など多方面から測定、評価できます。SPIと同様に近年、試験に採用する企業や自治体が増えてきています。SCOAを採用している自治体はこちら

 

そこで気づいたのが、試験科目と試験時間が政令指定都市の試験と同じです。受験案内に明確に「SCOAスコアで実施します」と書いてはいませんでしたが、調べてみるとSCOAで試験を実施するのにはっきりとSCOAでしますと公表しない自治体も多いようでした。なので、試験時間と出題科目から試験はSCOAかな?と予想して勉強をすすめるしかありませんでした。

 

SCOAで実施するかどうかの公表がないところもあるんですね

 

このことに気づいたのが試験まで1カ月半。ここで勉強をSCOA(スコア)に向けてシフトすることにしました。SCOAにシフトして勉強するというのはSCOAの問題集を解くということです。しかし、SCOAはSPIよりも問題集も情報も少なく、当時多くの自治体が採用試験前だったことや廃盤になったりして問題集が品薄で入手しづらく、価格も高騰していました。私は下記の問題集を購入しましたが、黄色の方は通常1400円前後が10000円くらいに値段が高騰していました。

43歳 氷河期世代が県庁と政令指定都市の公務員試験に挑戦 何もかも無理でした

 

このように最初は科目ごとに問題集を解く勉強をし、途中からはSCOAの問題集を集中的に解く勉強方法にしました。繰り返しになりますが、SCOAで試験が実施されるかどうかの確証はありませんでしたが、受験案内から予想して勉強方法を変えました。

 

面接対策

筆記試験を突破しなければ面接に進めないとはいえ、面接対策もしておく必要があります。公務員試験は人物重視で、採用されるまでには少なくとも2回(または3回)の面接を受けなければならないからです。

 

しておくことは面接での立ち居振る舞いや想定される質問に対し回答を用意しておきます。面接対策は本を購入しなくてもYouTubeやネットをみるとたくさん情報があるので十分勉強できます。

 

試験申し込みをするときに提出する書類に面接の際の参考にするので記入するように指示されていた質問がありました。面接では間違いなく触れられると思うので真剣に考えておく必要があります。参考までに回答するように指示されていた質問項目を下に書いておきます。

 

 

※県庁

1.あなたがこれまで力を入れて取り組んだことや、時間をかけて取り組んだことについて、取組の内容とその成果を具体的に記載してください。

〇取り組んだ時期(当時の年齢、就職後何年目かなど)、取組を行ったときの役割についてもわかるように記載してください。

〇取組の成果(大小は問いません。)、困難だったこととそれをどのように乗り越えたのか、取組から得られたこと等を、できるだけ具体的に記載してください。       (文字数:400字程度)

2.1.で述べた取組の中であなたが発揮した能力やその経験を、今後○○県職員としてどのように生せるのか具体的に記入してください。 (文字数:300字程度)

 

 

※政令指定都市

1.自己PR セールスポイント(300字以内)

2. 志望理由(300字以内)

 

驚異の志願倍率

採用者数は5名程度となっています。

 

政令指定都市の志願倍率は87倍最終倍率は28倍になりました。

 

 

県庁は志願倍率77倍最終倍率は52倍でした。

 

どちらも驚異的な倍率で、到底受かる気がしませんでした。通常の公務員試験と違い、氷河期世代の公務員試験は採用人数が少ないのでどの自治体でもこのように競争が激しくなることが予想されます。

 

試験本番 時間が全然足りず

県庁、政令指定都市ともに一次試験の筆記で不合格でした。

 

実際の試験ですが、県庁も政令指定都市も全然できず、ボロボロでした。まず、時間が全然足りませんでした。1問に1分かけられないくらいのスピードで解いていかないと全問は解けません。

 

残り時間のコールがあると残りの解けていない問題数を見て頭が真っ白になってパニックになりました。マークシート方式でしたので、空白はよくないと思い、かなりの数の問題は適当に塗りつぶしました。

 

長文読解は複数問あり、特に時間を取られるので要注意です。必要な箇所だけをピンポイントで読まないと到底時間が足りなくなってきます。

 

そして試験の内容ですが、県庁のSPIのほうは問題集を1冊しかしていなかったせいか、問題の解法がスムーズに出てこなかったです。じっくり時間をかければ解けそうでしたが、1問1問にじっくり時間をかけている余裕もありません。できそうな問題からやろうとかなりの問題を飛ばしました。もっと問題を最短で解く方法を頭に叩き込む訓練をしておけばよかったことを痛感しました。

 

政令指定都市の方も後半1カ月半はSCOAの問題集をしていただけでしたが、完全に的が外れていました。問題の内容はSCOAではありませんでした。なので、半分以上はまともに解けていないと思います。

 

具体的にどんな問題が出ていたかですが、大まかに言うと共通して出ていたのは

・文章理解は日本語の難解な長文読解が複数問

・英語の長文読解

・数的推理(図形、速さ、濃度、確率、損益算、分割払い、割合、速度、推論)

・判断推理

 

受験したのがもう半年以上前なので記憶が曖昧です。思い出せる範囲でしか書けていません。問題は試験終了後回収されます。

 

県庁は作文もありました。課題は「〇〇県の魅力」についてでした。県のことをほとんど調べていなかったので相当苦戦しました。県についてもっと勉強しておくべきでした。

 

氷河期世代 公務員試験まとめ

氷河期世代が公務員を目指すには何十倍という狭き門を突破しなくてはいけません。そのためには、まず筆記試験、そして2~3回の面接試験に合格する必要があります。大切なことをまとめました。働きながら、主婦をしながらと忙しい人も多いと思うので効率的に勉強しましょう。

 

・筆記試験は自治体により採用している試験形式(SPIやSCOA、通常の試験など)が違うので、受験案内をよく読んで試験対策をする

 

・筆記試験は時間の対策が重要。1問に1分以下のスピードで解いていかないと時間が足りなくなってくるのでなるべく早期から時間を意識して問題に取り組む

 

・難解な問題は受験生みんな正答率が低いので正答率が高い問題は落とさないように解法を頭に叩き込む

 

・過去10年の出題傾向を見てよく出題されている分野を効率的に勉強する

 

・面接対策はYouTubeやネットが参考になる

 

 

公務員にチャレンジしてみよう

私の苦い経験談をお話してきましたが、とはいえ、公務員にチャレンジしてみましょう。

 

就職氷河期世代が公務員になれるチャンスはまたとないかもしれません。少しでも安定した職に就きたい、公務員としてやりたい仕事がある、公務員になりたい動機は人それぞれだと思いますが、チャレンジしないと道は開けません。氷河期世代の公務員への道は非常に狭き門で、募集もおそらく今年(令和4年)が最後だと言われています。

 

挑戦しなくて後悔するくらいなら一度挑戦して、夢をかなえる第一歩を踏み出してください。私も昨年挑戦しなかったら後悔していたと思います。

 

おわりに

43歳氷河期世代の私が公務員試験の受験を決意し、行った試験対策、実際の試験を受けた経緯を書いてきました。いかがだったでしょうか。合格した人の体験談なら説得力があるでしょうが、筆記試験すら突破できず不合格となった私がこのような記事を書いてもいいものか悩みました。しかしながら、挑戦して失敗したからわかったこともあるので自分の経験が少しでもこれから受験される方のお役に立てたらいいなと思い書くことにしました。結果は伴わなかったけどチャレンジしたことは後悔していません。とてもいい経験になりました。今年(令和4年)は氷河期世代の公務員が採用される3年目、最後の年です。私はもうチャレンジしませんが、今年チャレンジされる方は頑張ってくださいね。ご健闘をお祈りいたします。最後までお読みいただきましてありがとうございました。

 

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ほんわかママ

小学生2人と未就学時の女の子を育てている40代主婦  投資、ポイ活、節約で教育資金と老後資金を貯める 2022年家族 5人NISA 開始 子育て全般、お得情報、投資、その他もろもろ発信する雑記育児ブログです。

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